売上と利益の構造 4 税引前当期利益
2022/09/12
さて、4回目は税引前利益です。
3回目で経常利益を説明したのですが、経常利益は事業全体でどのくらい利益を得たかを表すものでした。それ以外の収益ってなんだ!?と思われるかも知れません。
ここで出てくるのが特別利益と特別損失になります。
特別利益と特別損失
特別という名前がついていますから、特別なんです・・・って具体的には
特別利益:株式や会員権の売却益、中古車の下取りや土地の売却益などが該当します。
特別損失:株式売却損、固定資産売却損、火災や自然災害で発生した損失などが該当します。
ここまで読んであれ!?と思う方がいるかも知れません。土地や株式が両方にあるじゃないかって。
例えば、1千万円で土地を買いました。もともとこの買った土地に事務所を建てようと思っていたのですが、経営が調子悪かったとか、もっと立地条件の良い土地があったとかで今所有している土地を売ったとします。
仮にその土地が2千万円で売れたら、1千万円の利益が出ます。逆に500万円でしか売れなかったら500万円の損失になります。これで、売った金額が特別利益になり、その金額が購入時の金額よりも少なければ、その差額が特別損失になります。
こういった利益、損失は普通は発生しませんので、特別な利益、損失と考えて計上することになります。
で、ここまで計算した利益が所得税の計算基礎金額になります。だから税引前当期利益と呼ばれるのです。
で、ここから所得税を差し引いた利益が税引後利益とか最終利益とか呼ばれ、これを剰余金として来年に持ち越すこととなります。
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